陸自(陸軍)と海自(海軍)の敬礼の違い①~元海上自衛隊 護衛艦生活~

敬礼の種類

敬礼には実は様々な種類があります。まず一般的に一番イメージにあるのは右手を顔の前に上げて行う『挙手の敬礼』です。

『挙手の敬礼』は一番基本になるのですが、敬礼は各場面、状況、携行装備、敬礼を行う相手など実は様々な状況に応じて多種多様にある敬礼を隊員達は使い分けているのです

そして適切な敬礼をしないと欠礼や礼式知らずとして、ぶっ飛ばされます!!

基本の挙手の敬礼と10度の敬礼

例えば『挙手の敬礼』大前提として帽子類(制帽・作業帽・ヘルメット等 ※私服の帽子は除く)を被っている状態のときのみ行います。自衛官は外では必ず帽子をかぶらなくてはならないので外では基本挙手の敬礼になります。室内は脱帽になるので、ですから室内では挙手の敬礼はほぼありません。(体育館や大講堂など室内で式典があるときは別)

 

では、帽子の無い時はどういう敬礼をするのか。それは『10度の敬礼』です。早い話がお辞儀ですが、敬礼なのでビシッと行います。卑屈な謝罪のお辞儀のようにならないようにします。

『45度の敬礼』もありますが、45度の敬礼は、天皇陛下、殉職隊員の棺など、まあ、最敬礼みたいなものなのでほぼしたことありません。

なので、挙手の敬礼と10度の敬礼は対になっていると考えていいと思います。ただし!帽子を被っていても、両手で物を持っている場合は、挙手の敬礼が困難なので10度の敬礼になりますが、片手が空いていれば挙手の敬礼になります

ただし!この時絶対にやってはいけないのは左手が空いているから左手で挙手の敬礼を行うことです!!!!

物を左手に持ち替えて、右手で挙手の敬礼になります。左手で敬礼はどんな状況でもあり得ません!!!!たまに軍事映画や軍事アニメなどでは左手で挙手の敬礼、無帽でも挙手の敬礼をしているものがありますがあれは間違いです!! 刑事ドラマでも左手で敬礼してる人や無帽でも挙手の敬礼をしてるのが散見されますが、警察には警察の礼式があるのでよくわかりません...

たとえ、右手を戦傷で使えなくても、左手で敬礼することは自衛隊においては絶対にありません!!

結論、左手で敬礼することは絶対にありません!! もし映画やアニメなどでこのシーンがあるとすると、それは俳優が10度の敬礼をして顔を見えなくなるのを防ぐための演出だと思います。

とにかく、左手で敬礼するような人は、その道のド素人だと思ってよいと言えるでしょう!!!!

 

また、日本以外の国、例えば代表的なアメリカ軍では、お辞儀自体の文化がないので、礼式はまた変わってくると思います。10度、45度の敬礼があるのは、日本文化特有のものだと思います。

 

姿勢を正す敬礼もあります。様々な状況の中で、挙手の敬礼、10度の敬礼では対応できないときには、姿勢を正す敬礼があります。これを使う代表的な例は、基地施設内において、国旗掲揚・降下の時間に国歌が流れてきて聞こえてはいますが、国旗・自衛艦旗が見えないときに、国旗・自衛艦旗があるであろう方角を向いて、姿勢を正す敬礼を行います。

 

その他の敬礼

個人の敬礼部隊の敬礼・・敬礼には個人の敬礼と部隊の敬礼に分かれます

個人の敬礼は上記の挙手の敬礼、10度45度の敬礼、姿勢を正す敬礼があります。

個人で基地施設内を移動するのと、複数隊員で部隊として行動する時では敬礼の仕方は変わってくるのです。

部隊としての敬礼はその他に下記の物があります。

頭(かしら)、中(右、左)の敬礼・・・部隊指揮官は挙手の敬礼をし、部隊員は頭を受閲者に向けます。

銃礼...小銃の先端に手を合わせるもの執銃動作は民間日本人はしないし複雑なので詳しく書きません。

捧げ銃(ささげつつ)...小銃を顔の前に保持するあれ

着剣捧げ銃(ちゃっけんささげつつ)...捧げ銃に銃剣をつけたもの

 

艦艇同士の敬礼

 

艦艇がすれ違う時などに行います。艦橋には幹部名簿・指揮官名簿がおいてあり、各艦艇、隊、群司令の階級、序列を書いた名簿があり、会合点、港内などですれ違う時には、名簿を確認し、どちらが序列が上なのかを艦長が判断し、艦橋ウイングに艦長や司令が立ち、敬礼を行います。その時、航海科員が敬礼ラッパを吹くので、甲板上の乗員は姿勢を正す敬礼をします。ブリッジの艦長・司令は挙手の敬礼をしています。そして受閲艦は答礼ラッパを鳴らしてきます。

 

また、港内においては、民間船舶も船同士の敬礼をしてくることがあります。

船同士の敬礼は、後部甲板の旗竿に国籍旗を民間船も掲げているので、それを掲揚状態から、半分降ろし半旗にし敬礼をしてきます。民間船の船長と軍艦の船長には序列は当たり前ですが関係ありませんが、軍艦自体・軍艦が掲げる各国の軍旗・国旗に対して敬意を表ししてくるという感じです。

なので、海外に行くと軍艦は尊敬の対象とされる国が多いので、海外の港ではこの敬礼は多いです。しかし日本では自衛隊はどちらかと言えば蔑みの対象なので、日本の民間船舶はほとんどしてきません!!!!してくるのは航海訓練所の帆船などの実習船ぐらいでしょうかね...

でこの時、民間船が敬礼してくるかどうかはわからないので航海科員、艦橋見張り員が注意してみていて、敬礼してくると、甲板上に作業中なら誰かがさっと答礼できますが、誰も甲板上にいないと、艦内マイクなどの艦橋から知らせてくるので、後部区画に住んでいる砲雷科の若手中心に誰かがすっ飛んで行って答礼しなければなりません!!

 

礼砲

礼砲

艦載砲による敬礼になります。空砲を撃ちます。受閲者の階級により発射弾数が決まっています。

各国国旗・国家元首・・・21発 ※天皇陛下・皇族方については下記に記します

各国首相、国賓・・・19発

各国防衛大臣、閣僚 各国大将(各国参謀本部長、軍令部長クラス、各幕僚長(日本))・・・17発

各国中将・・・15発

各国少将・・・13発

各国准将・・・11発    これらの発射弾数は各国世界共通になります!!

 

※日本国憲法では天皇陛下は日本国民統合の象徴とだけあり、国家元首としての規定・明記がありません。なので海自の礼砲の礼式上は天皇陛下・皇族についての規定がありませんでしたが、令和の即位の礼では、陸上自衛隊がどうも21発の礼砲を撃ったようですね。

陛下の海外歴訪の際も、各国は我が陛下に対しては21発の礼砲を撃っているようです。事実上は日本の国家元首扱いという事になりますね!!

 

 

 

 

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