火器管制レーダーとは?元自衛官の護衛艦生活 火器管制レーダ―とは言いません。射撃指揮装置です

射撃指揮装置

射撃管制用レーダーには2種類あるとは以前のブログでも紹介しました。

ミサイル管制用と主砲管制用です。もしくは両方管制できるものです。

 

所長は過去の乗艦履歴の中でどちらのレーダーにも配属されたことがあります。というか、4隻全ての船で同じ機種の配置に就いたことがありません。なかなかの器用貧乏です...。

 

そして火器管制用レーダーの海自での正式な呼称は射撃指揮装置です。何故、火器管制レーダーとは言わないか。それはレーダーはあくまでも目の役割をするだけであり、レーダーだけでは火器は管制出来ないからです。レーダーで得た情報を基に、コンピューターが計算し未来予測、風、波などのさまざまな外的要因の修正を行い、未来予測(見越し計算)で射撃を行うからです。

 

砲管制用レーダー

正直、このレーダーはもはや時代遅れです。というか、既に時代は水上戦闘において有視界内でお互いの主砲同士を撃ち合い決戦する時代ではなくなりました。また対空戦においても艦砲射撃で航空機を迎撃する時代ではないのです。現代の水上戦闘は視界外で敵を補足し、対艦ミサイルを発射、航空部隊による射程外からのミサイル攻撃に主体は移り、艦は飛んでくる対艦ミサイルを対空ミサイル、艦砲、機関砲で迎撃することがメインになります。

 

しかし、対空ミサイル、主砲、機関砲は同時には発射できません。何故かと言えば、干渉制限というものがあります。簡単に言うと対空ミサイルも、主砲の対空VT信管(第2次大戦からある)も標的の近くに行くと爆発する仕組みです。それ故、艦で同時に発射すると発射初速は機関砲、主砲、ミサイルの順のため、同時発射すると機関砲の弾が主砲、ミサイルを追い抜くため、主砲弾、ミサイルが機関砲弾に反応して爆発しかねないのです。これを干渉制限と言います。

そしてこの干渉制限を加味すると、ミサイル迎撃網を突破した敵ミサイルを迎撃するためには主砲と機関砲を使うことになりますが、敵ミサイルの速さと主砲の発射速度の速さの関係によっては主砲を使えば1,2発しか敵に撃てない上に機関砲の発射が間に合わず、迎撃できません。なのでほぼ迎撃は対空ミサイル、機関砲で迎撃がメインになります。

 

しかし、海自の訓練では、一応順番に迎撃する訓練をしますが、やはりシュミレーターの敵ミサイルの速度次第では主砲を無視されることがよくありました。その時は力が一気に抜けましたね...レーダーで敵を補足して射程に入っても、主砲干渉制限、速度距離の関係で、CIWSで対処!!なんてよく言われてましたね...

 

 

SM-1 発射

 

それでも海自では主砲射撃がメインだという..大艦巨砲主義の亡霊が生きています

以前に言いましたが、第1術科学校では射撃分隊(射撃員クラス11分隊、射管クラス12分隊なのですが)が先頭(戦闘)分隊だという意識を植え付けます。

そして射撃訓練も、主砲を使った水上・対空射撃訓練は2,3か月に一回はあるのに、ミサイル発射訓練は年に一回しかありません。しかも同じ特技の中でミサイル射撃管制となった人はなんかゆっくりしているのに対し、主砲射の射管員、射撃員はなんかピリピリしています。

 

一番面倒くさいのは射撃記録です

水上・対空射撃訓練を終えた後には、膨大で様々に刻々と変わる的の追跡データー、他艦が目視記録した標的に対する弾の弾着点の観測記録、射撃時の的の運動、時間の運動など様々なデーターを時には手計算で解析し、詳細な報告書を作成します。命中率、標準偏差、射撃中の態勢図などなど...(主砲)射撃管制員の一番面倒くさくて嫌いなことです...水上射撃、対空射撃が終わって、自分のワッチ、他の訓練などの合間に解析を進めていきます。射撃記録は訓練終了後速やかに提出とあります。なので寝る暇がありません。ワッチの合間に解析、ワッチ、他の訓練、終わって解析、タイミング悪く深夜の洋上補給訓練、補給後深夜ワッチの繰り返しで所長は最大で50時間不眠というのがありました。最後は報告書にパソコンのボタンを押したまま文字が延々と、eeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeみたいに呪いの文書みたいになっていました...。

洋上補給中の一コマ

 

しかし、ミサイル射撃の際にはこれらの解析は不要です。ミサイルに解析装置があるのでそれで解析できています。訓練終了後ものほほんとしています。

 

主砲の射管員の時はミサイル畑に行きたいと思っていました(笑)。でも今の艦の主流はどちらも管制できるタイプが多いので、ミサイルの時はしなくてもいいが、主砲射撃の時はしなくてはならないため、同じ射管員でも不公平感は薄くなったかもしれませんね(笑)

 

 

韓国海軍火器管制(射撃管制)レーダー照射問題 | サラリーマンの年収アップのためのファイナンス・副収入研究所

結論から言うとおそらく各種のレーダーの違いをレーダ員、もしくは艦長以下砲術、レーダー関係者が理解していない可能性が大であるということです。いくつかのレーダの概説を交えながらそれらを証明していきたいと思います。 レーダーにはいくつかの種類、種別に分けることが出来ます。 電波の波形の違いにより、パルスレーダー、ドップラーレーダー、 連続波レーダーに大きく分けることが出来ます。 …

 

 

 

 

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