民間船船員と護衛艦乗員の違いその2 ~仕事内容・給料・休暇・福利厚生~

前日のブログでは船員は職員と部員に分けられると書きました

呉・江田島間フェリー

 

船員には職員と部員に分けられます。

職員

船長
航海士 – 甲板長を兼務することがある一等航海士は、航海士の中から選任する。
機関士 – 機関長は機関士の中から選任する。
通信士 – 通信長は通信士の中から選任する。

部員
甲板部員 – 海技免状を有しない甲板・航海関係の職務に就く船員。
機関部員 – 海技免状を有しない機関関係の職務に就く船員。
司厨部員 – 特定の船舶における司厨長は船舶料理士の資格所持者の中から選任する。
事務部員 – 船内の庶務に従事する船員(前述のとおり船舶職員の待遇を受ける)。
医務部員 – 船内の医務・衛生管理に従事する船員(前述のとおり船舶職員の待遇を受ける)

 

海自に当てはめますと、職員は士官(幹部)、部員は海曹士乗員です。

甲板部員砲雷科航海・船務科

機関部員機関科

司厨・事務・医務部員補給科、給養、庶務科の4分隊職種が当てはまります。

 

では海上自衛官からそのまま再就職できるか

護衛艦勤務では甲板作業などは大勢で行います。それは民間船舶よりも戦闘に特化しているので、船を係留するための舫を巻き取るための機力で巻き上げるリールや、錨を巻き上げる揚錨機などが充分に装備されておらず人手が必要なのです。しかし民間船舶の場合は、小さい貨物船などは船員が5、6人しかいないためほぼ甲板作業などは一人二人で行います。そのため海自の護衛艦砲雷科員と言えど甲板作業を民間船でやる場合、大人数でやることに慣れているためなかなか一人ではできないのです。

 

もちろん普通のサラリーマンから転職するよりはハードルは低いですが、生粋の民間船員からすると逆に馬鹿にされてしますのです。そんな甲板作業も一人で出来ないのかと!!とね...。なので、普通のサラリーマンから転職するほうが刺激もあり面白いし、優しくしてくれると思います。

 

では幹部の場合は...

以前のブログで、護衛艦を操船するには本来であれば民間船舶職員と同じ国家資格の海技免状の1級か2級がいるのですが、様々な特殊な事情により護衛艦には海技免状の適用除外を受けています。代わりに自衛隊内の操船資格として運航と呼ばれる擬似免許制度みたいなのが海自にはあります。艦長クラスは運航1級が必要です。試験内容はほぼ海技士試験と同様の問題らしいのですが、護衛艦は戦闘艦なので、戦闘時における個艦運動(たぶん攻撃運動、回避行動など)、艦隊編成時の艦隊運動の試験が付け加えられます。

 

単縦陣で航行中

 

もちろんせっかく同様の勉強をするので退職後に使うために海技士を取る人もいます。しかし定年退職後、55歳で船に乗りたいという人はあまりおらず、でも海技士があるので、造船所などのドックに船を入れるためだけの船を操船する人(ドックマスターという)になる人、水先案内人になる人が多いと思います。船の仕事ではありますが、外洋に出ないで日勤の職種に就く人が多いです。

ただそれは高級幹部まで昇任しないで定年を迎える人で、将補以上の定年なら、護衛艦製造関係の造船会社、軍事関連会社(三菱重工、川崎重工、IHIなど)の相談役になりますから、敢えてキツイ海上勤務を定年後までやる必要がないですからね。

 

一応、退職自衛官に船舶職員を紹介する紹介所もありますが、あくまでも定年者と任期満了者にだけですので、所長のように、国家への宣誓文を破って3曹になりながら途中退職する輩には当然紹介してくれませんけどね...

 

民間の船員の仕事についてはこちらのブログにより詳しくありますので参考にどうぞ!

 

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