海上自衛隊 護衛艦乗員の生活~休暇の先取り~
今週あたまに関東は台風直撃でした。
神奈川県横須賀には以前紹介しましたが、海自の中枢司令部、艦艇部隊の主力4群のうちの一つ、潜水艦2個群のうちの一つの群があります。
おそらく台風直撃前の前日の日曜日には港を出て、台風避泊時御用達の所定の錨地に避難したか、伊豆大島沖島陰で風と波浪を避けながらうろうろしていたことでしょう! (横須賀の場合は大抵、館山航空基地沖か横須賀港内の錨地ですが、館山沖は今回はヤバかったはずです…。)
休暇の先取り
日曜日に避難出港なら当然、休日返上です!
なので、海上自衛隊でよく言われるのが、『休暇の先取り』です。
休暇の先取りとは、いつ何時、緊急のことがあるかわからないから休暇は先に取れという格言です。
以前紹介した、護衛艦の生活では常に毎日当直で誰かがいます。何日かに一度必ず回ってきます。休暇で長く休む場合は誰かが代わりに当直しなければなりません。
なので、夏休みや年末、ゴールデンウィークなど、船で2週間位動かない休暇期間があるとしたら、ざっくり説明してその期間を前後半に分けて前半休む人、後半休む人とに分けることになるわけです。前半休む人は後半、人の代わりに当直の嵐、後半休む人は前半当直の嵐になります。
この時に先に休むのが得するというのが『休暇の先取り』ということです。
船の行動予定は年間で決まっているため、何か緊急出港があって休暇期間中でも出動して、休暇期間がなくなったとしても、船としての休暇期間は終わるため、その後通常の年間予定通り通常任務に入っていきます…。(これやられるとマジで、身体と精神のダメージがデカイです…)
ですがもし休暇期間を残し戻れれば、残り休暇期間は元の予定通りになります。
海上自衛隊の船乗りはいつ何時何があるかわからないから、休める時休む、働くとき働くときというオンオフがはっきりとしていますからね。
しかし、好きなものを最後に食べたい所長はだいたいいつも後半を取っていました。もしくは変則交代し、真ん中当直して、前半4日~6日、後半4日~6日休むてこともやりました。
一度、夏休み中、台風直撃して後半4日休暇を取り消されたことも勿論ありましたが、前半休んで、後半当直の嵐から通常業務が始まるのはすごくキツくて、前半休暇取った記憶が飛ぶんですよね…。
皆さまはどっち派でしょうかね⁉️