海上自衛隊 護衛艦乗りの皆様、台風シーズン到来ですね...

台風シーズンです!

 

台風が来ました...

海上自衛官の護衛艦乗員の方、ご愁傷さまです...台風が近づいてきていますね..ピリピリしておいででしょうか。

 

船乗りにとっては低気圧による大荒れの海、とりわけ台風は特別なものです。小型の漁船ならば、テレビでよく見ますが、クレーンで陸に上げて固定するという方法がありますが、それが使えない大きな船は岸壁から離れることが必要になります。

なので、訓練から帰ったのに、台風が近づくと船を出すために週末でも船に帰らないとダメなので台風のニュースにはピリピリイライラしましたね…金曜帰港で日曜日避泊、月曜日から出港なんて言ったら頭来ましたね‼️💢😠💢

しかも、海自の陸勤務者には避泊は当然ないから腹立つんですね…

昔、舞鶴市の運動公園で休日に護衛艦チームでサッカーしてたら、偶然横は総監部がソフトボールやってました。すると護衛艦チーム、敵味方みんな一斉に電話が鳴り、帰艦命令が出まして、試合はノーゲーム…。勿論、今日にも帰艦命令が出そうとは言われていましたら、しかし、総監部チームは何事もないようにプレイ続行、楽しそうな休日過ごしてましたね…。総監部の指揮部は休んでも、手足の護衛艦部隊は動く稀有な組織ですね…。

 

錨泊・避泊 

以前紹介した海自の艦艇部隊の所在地である横須賀大湊舞鶴佐世保は比較的その近隣港湾地よりも波浪が静かな港を旧海軍が調査・選定、建設されています。そのためそれらの港は台風時でもかなり波が穏やかで、付近を航行中の船もそこに避難してきます。

各湾内は全部が自衛隊施設ではないので出入りは自由です。しかしいくら波静かと言っても波浪は出てきます。なので波静かでも岸壁から離れます。

港内の錨地が空いていればそこで錨を落とします。空いていなければ、近隣の次に波静かな港の錨地に移動します。

その台風を避けて岸壁から離れて、錨地で投錨することを避泊すると言います。

そして錨を下ろしら、ここからが超大変なのです❕❕

 

錨と錨鎖 海から上がってきたとこ

捨錨準備❕❕

錨を港内の錨地におろしたら準備スタート。

陸の人には錨を下ろすイメージもないと思いますので簡単に説明します。

 

錨は錨鎖(びょうさ)で船体と繋がってます。投錨時は水深、海面状況により放出する錨鎖の長さを変えます。そして船は錨の爪が海底に食い込む力と錨鎖が海底に横たわる摩擦(把駐力)で船は固定されます。

 

通常出港時は揚錨機(ようびょう機)で巻き上げ錨を船体に収容し出港します。しかし緊急時にはこの錨鎖を途中で切り離し錨と錨鎖の途中部分をそのまま海に捨ててし、緊急出港します。

 

しかし本当に捨てて、新たに錨と錨鎖を新調するわけではなく、緊急性が去ったら錨地に戻り錨と錨鎖をちゃんと回収するのです‼️

その回収を可能にするための準備をするのです。

1.錨回収時の目印に錨と錨鎖に目印用のブイを付ける

2.錨鎖の目印から切る部分の錨鎖の先に回収用ロープ、ロープの先に鋼鉄ワイヤーロープを細い→太いを付ける(ロープで直接錨鎖を引くと重さで切れるため錨鎖の切れ端に向かって徐々に太くする)。

3.切りやすいように錨鎖に細工しておく。(※切ると表現してますが、物理的に実際切るわけではなく、錨鎖は25mを一つの単位・節と言います。この節の部分は陸揚げメンテナンス用に取り外しできるようになっていてこの部分を細工して外して切れるようにします)

4.台風の際、実際に錨鎖を切る時は台風の真っ只中に切りに行くわけなので、切りに行くポイントまで命綱をかけるガイド用の手摺を着けて完成です❕❕

 

回収時は港内に戻り、目印のブイまで行き、

1.ブイを回収(錨のブイと錨鎖のブイを間違えない)し、ロープをまず人力で引き、ワイヤーが上がって来たら、揚錨機の機力で巻き上げていく

2.錨鎖が上がって来たら切った部分を船体上で接続し完了

 

分かりやすく、文字で書くとこれだけですが、鋼鉄性のワイヤーを出すのが、まぁしんどいわけです…。

 

しかし、幸か不幸か、所長は実際には錨を捨てたことはありません。しかし、訓練で一度切り離し、回収する訓練はあります。ちゃんと海に沈んだ錨と錨鎖を回収出来ました‼️

 

余談ですが、

2004年に富山湾で帆船海王丸が台風避泊で富山湾に錨泊しましたが、富山湾はだだっ広くて、陸はまっ平らな平地、山は遠くて風を遮るものがなく、波浪からの避難地には全く向いてなく、結果、走錨(錨が把駐力を失い船が引きづられる)し、防波堤に座礁した事件がありました。

 

旧海軍では…

聞くところによると、この捨錨準備は旧日本海軍からやっていたようです。太平洋戦争中の巡洋艦以上は基本的には平時の母港でも岸壁ではなく、錨泊でした。(乗員は大変だわ…😖💦)

海軍の最大の前線基地、東洋のパールハーバー・トラック泊地ではほぼ100%錨泊です。ここは前線基地なので、爆撃などに備え、錨泊時は毎回、捨錨準備をしていたようです…。(いや、マジたいへん😖💦)

 

そんなこんなで現在は台風避泊時にしかしなくなりました捨錨準備…。最近では捨錨準備、片付けするのめんどくさいし、台風の大きさ大したことないから、若手幹部の航行訓練兼ねて外海で動きながら避けるなんてのも増えましたね。

(第4艦隊事件を参照してくだい)

 

あ~、陸の生活は楽だね🎵

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