護衛艦のリフレッシュ ~修理でドック入り

乗員にリフレッシュが必要なように、艦船にもリフレッシュ、要するに整備が必要です。普段の訓練から帰港し、次の訓練まで整備作業は実施しますが、それはあくまでも稼働状態を保つための整備であります。艦内の水道管や蒸気管、電線、通風管などは動いていて、できない整備とかがたくさんあります。

 

舞鶴・日立造船(ユニバーサル造船→現マリンユナイテッド)

車の年検、車検と同じ、定期検査

稼働状態ではできない整備作業は、年に一回の大規模な年次検査、4年か5年に一回ある定期検査で根拠地近郊にある造船所に入り、専門的な整備に入ります。普通の船にも船検(車で言う車検)があります。

 

造船所に入る前に、艦内の弾薬、燃料などを下ろし、造船所に回航されます。そこでさらに水や火、蒸気、電気も止まるため、食料や食堂の食器類なども降ろし、造船所内の食堂を間借りしそこで普段の食事をとることになります。

艦内は空になり、稼働状態の時とはかなり軽くなった喫水線が現れます。その次に艦内には、造船所から引っ張った仮設の電線、通風管が通され一応の生活ができるようにはなります。(当直員はそれでも艦内に泊まることになる)当直体制もほんの少し変わりますが基本は同じです。

 

年次検査と定期検査の違いは、期間の長さもさることながら、定期検査では主砲やアスロック、各武器まで艦から取り外し、工場に陸揚げし砲身交換などの整備が行われます。エンジンも陸揚げし整備します。また艦の大きさにより期間の長さも変わります。当然大きい船は年次検査で3か月、定検で半年、小さい護衛艦だと年次で一月半から2か月、定検では4か月くらいでしょうか。

 

 

修理艦のいい所

修理艦になると、先に書いた通り艦内は弾薬も燃料もなく動けなくなります。例えば夏に台風が来ても避泊はないし、緊急時に対する緊急、警急呼集もありません。なので修理中に乗員は貯まった代休を処理できることになります。ただし所掌のパート長クラスだと重要な整備の時などには業者に立ち会わなくてはならないので、責任の軽い海曹クラスよりは休みにくくなります。

長崎・三菱造船立神工場

不便なところ

当直は変わらず艦内なので風呂、飯、トイレ、水分補給、洗面などは全て陸上に下りないとできません。なので桟橋を降りたところのすぐそばに仮設の洗面所が用意されます。トイレも近くにあります。さらに言えば工場の中で、さらに乾ドックに入る場合にはさらに不便になるので、甲板の上にポリタンクで作ったお小水用の仮設の中の仮設の小便器がおかれることもあります。

なので、夜中の当直の交代や就寝前の洗面、トイレなど気軽に行けないので非常に不便になります。通風も仮設通風管(ビニール)なのでなかなか艦内が冷えず夏の修理時には艦内作業は過酷を極め、当直時の就寝時もかなり暑くて寝苦しくなります。また通風管がビニールなのでひとぞれぞれ好きなところに穴を開けてしまうのでなかなか思ったところに風が来ないようにもなってしまいます。

 

修理の必須アイテム、ジェッターとサンダー

修理中の乗員の基本的な作業は船体の錆うち作業になります。ジェッターで錆びているところを叩き錆を落とし地金を露出させます。その後サンダーで磨き、チョウバクと呼ばれる錆止めの前に塗る下地剤を塗り錆止めを数回重ね塗りし、最後に通常塗装に塗り終えます。このどこかで手抜きがあると錆びる速さが変わってきます。

 

所長は正直いうと、ジェッターやハンマーで錆びを叩き落すのは好きなのですが、サンダーで磨くのが時間がかかるし、サンダーの手に伝わる感覚が嫌いでした。なので自分が作業長の時は、小生は錆を叩くだけ叩き、落としたところを後輩にサンダーで磨かせていました。

 

 

そんな修理も終わりに近づくと...

修理が終わりに近づくと今度は逆に積み込み作業があり、火入れ、弾薬、燃料搭載と休む暇がありません。そして修理後には稼働艦に戻るための、リフレッシャーや再錬成訓練と呼ばれる、FTGという訓練を評価する連中が乗り込んできて基本部署を繰り返し行います。これが一月近く続いて体はへとへとになりますが、長い修理生活で抜けた潮気が体に戻ってきて、いつもと変わらないストレスフルなあの日常が戻ってくるのです...

 

 

終わらない夏休みの取得~経済的自由・自立の達成に向け~

労働とは会社に勤めて、働いたことに対する対価として給料を得ることで、我々は生活しております。 しかし労働をすると、それだけ対価に対して時間を犠牲にしてしまいます。労働に時間を割かれると云うことは自分の自由な時間が失われ、やりたい趣味、家族との時間など自由を制限されます。 …

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。